土木は生きている(その1):挙動観測で察知する構造物の息遣い(資料提供:共和電業)

土木は生きている:挙動観測で察知する構造物の息遣い(資料提供:共和電業)

 土木構造物は、まずは自重を支え、橋梁施設では上載物(鉄道列車/走行車両)を受け、ダム堰堤は上流側から膨大な水圧を受け、地中構造物は土圧/水圧が作用する。日射や気温の環境変化、風雨や風雪を受けることもあり、土木構造物は日々変化する。
 このため、変位変形ひずみや沈下、圧力や応力などの短期挙動・長期挙動をモニターすることがあり、これは維持管理や安全管理に役立つ(ただし、すべての構造物に適用されるわけではない)。
 加えて、ごく稀に地震津波や洪水土石流などが襲来することも覚悟しなければならない(もちろん、そのための構造設計はなされているはずだが、挙動観測により構造物の変状を知る必要がある)。ここでは二つの事例をイラストにより、ウォッチしてみたい。
 私たちの生活と産業を支える土木施設は、1年365日開業している。肉眼では察知できない動きと息遣いを先進の観測技術で検出する計測工学は重要な土木工学の一分野だ。

☆掲載イラストの説明
写真1:光ファイバを用いた高架橋のひずみ測定
写真2:地すべり観測

☆記事出典:
DISCOVER DOBOKU 土木が好きになる22の物語(平凡社) COLUMN5
https://www.heibonsha.co.jp/book/b627127.html

投稿日時 2024-08-20 16:49:34

投稿:yoshikawa hiromichi