中島閘門(Lock Gate):国指定重要文化財
☆☆中島閘門(なかじまこうもん):国指定重要文化財
★概要
中島閘門は、平成10年(1998年)5月1日に、昭和の土木構造物では全国で初めて
国の重要文化財(近代化遺産)に指定されました。
*位置:延長約5.1kmの富岩運河の河口から約3.1kmに位置しています。
*形式:ヨーロッパにおいて中世から近代にかけて発達した水運技術を取り入れたパナマ運河方式で、
マイターゲート(合掌式ゲート)の上流扉および下流扉で構成され、約2.5mの水位差を門扉横の
通水孔(通水扉)で調整し、200t級の船の航行が可能です。
*閘室:閘室は、長さ約60m、幅約9m、深さ約6.3mで、石組み・鉄筋コンクリート造りの地震に強い構造です。
基礎には松丸太(直径21cm、長さ5.3m)が約1,700本使用されており、底部表面には半割の玉石が千鳥状に配置されています。
*門扉:門扉の主要部材は、普通鋼によるスキンプレート・横桁・立桁で構成され、今ではめずらしいリベット
(約15,000本)で接合されています。また、水密部は檜が使用されています
*周辺:閘門上下流の曲面護岸(野面石練積護岸)は、全国でも例が少なく、中島閘門や護岸背後の桜並木と一体となり、
歴史的雰囲気を醸しだしています。
★沿革
富山県は、昭和3年(1928年)に近代的なまちづくりをめざし、運河・土地区画整理・街路からなる
都市計画事業を決定しました。この事業は、運河沿岸に工業地帯を形成するとともに、運河を開削した土砂を
神通川廃川地に埋め立て、新市街地を形成するもので、富山市の近代化に大きな役割を果たし、現在の富山市の
姿を形づくり、発展の源となった大事業でした。(後略)
★富山県庁HP内・中島閘門パンフレットより引用
https://www.pref.toyama.jp/1541/kendodukuri/dourokouwan/toyamakou/kj00016041.html
【画像提供】
富山県土木部富山港事務所
投稿日時 2023-06-30 11:31:27
投稿:吉川弘道