旧大阪鉄道亀瀬隧道(鉄道トンネル)と亀の瀬排水トンネル

亀ノ瀬トンネル(隧道)は、かつて国鉄(運営事業体は数度変化)関西本線の河内堅上駅―王寺駅(現在では三郷駅)間に存在したトンネルの名称です。

「亀ノ瀬トンネル(隧道)」は大阪、奈良間における最初の鉄道は大阪鉄道(現関西本線)によるもので、明治22(1889)年に着工、明治25(1892)年1月に完成し439メートルの長さがありました。さらに大正13(1924)年には先の単線トンネルとはコースを変えて、長さ703メートルの単線トンネル2本が設けられ線路が増設(復線化)されました。大正期のトンネルは路線増設時に新たに掘削されたものですが、大阪行きのトンネルの西口より246メートルは明治期のトンネルの一部を活用していました。つまり、奈良方面から大阪方面へ向かう列車は大正期の坑門から入り、明治期の坑門から出ていたことになります。
(中略)
亀ノ瀬トンネルの内部構造の煉瓦組積法は起拱線から下部の側壁はイギリス積みを採用し、上部のアーチは長手積みとなっていました。また、上方には蒸気機関車の通過で付着した煤煙が確認されました。これらのうち、排水トンネルとの交差部から離れた旧下りトンネルの王寺方39mを、約120年前のトンネルの貴重な遺構として保存されることとなり、現在、地すべり見学会に合わせて公開されています。

【国土交通省近畿地方整備局 大和川河川事務所HPより転記】
https://www.kkr.mlit.go.jp/yamato/guide/landslide/enjoy/tunnel.html


【見学会詳細】
https://www.kkr.mlit.go.jp/yamato/guide/landslide/visit/visit.html

【画像提供】
国土交通省近畿地方整備局 大和川河川事務所

投稿日時 2023-01-12 18:59:00

投稿:吉川弘道