雄大な煉瓦造4連アーチ:碓氷第三橋梁(通称:めがね橋)
☆雄大な煉瓦造4連アーチ:碓氷第三橋梁(通称:めがね橋)
煉瓦・石積みによる鉄道アーチ橋は、明治時代から一般的に用いられたが、コンクリート材料の普及により大正期には姿を消した。当時の煉瓦アーチ橋は平坦線の建設が主体であり、小規模なものが多かった(標準設計は、2フィート(0.61m)~8フィート(2.44m))。しかし、信越本線(横川~熊ノ平)の碓氷第三橋梁では、径間60フィート(18.3m/完成時)の大径間アーチが建設された。
【鉄道構造物を探る 日本の鉄道用橋梁・高架橋・トンネルのバリエーション (小野田滋著 講談社)より引用】
https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000200462
【現地の銘板記事を、横書きにて再記しました】旧信越本線の碓氷第三アーチ
1. 建設:明治25年12月竣工
2. 設計者:イギリス人 パゥネル技師・日本人 古川晴一技師
3. 構造:煉瓦造 アーチ橋(径間数4、長さ87.7m)
4. 建設してからのあゆみ
碓氷の峻険をこえるため、「ドイツ」の「ハルツ山鉄道」のアプト式を採用して、横川、軽井沢間が明治24年から26年にかけて建設されました。その、こう配は66.7/1000(66.7パーミル)という国鉄最急こう配です。これを昭和38年9月、速度改良のため新線の完成と同時に使用廃止となりました。このアーチ橋は廃止になった構造物の中では最大のものです。すぐれた技術と芸術的な美しさは、今なおその威容を残しております。ここに往時を偲ぶ記念物として、その業績を長くたたえたいものです。
昭和45年1月1日 高崎鉄道管理局 松井田町教育委員会
【投稿者:2021年8月27日撮影】
投稿日時 2022-02-11 18:10:00
投稿:吉川弘道