高松城の鞘橋(香川県高松市)-二の丸と本丸を結ぶ-
【現地の説明文(日本語版)を転記しました】
鞘橋(さやばし)は、二ノ丸から本丸へ続く唯一の動線であり、この橋を落とすことによって本丸だけを守ることもできるようになっていました。絵図等によると高松城築城当時から同位置に橋が架けられていたことがわかります。当初は「らんかん橋」と呼ばれ、1640年代半ばの絵図でも欄干が描かれており、屋根のない橋でした。その後、文政6年(1823年)の絵図では屋根付の橋として描かれており、江戸時代に改修が行われたことがうかがえます。
現在の鞘橋については明治17年(1884年)の天守解体時に架け替えられたものと伝わっており、大正期には橋脚が木製から石製に替えられたことが古写真から判明しています。
昭和46年(1971年)には老朽化による解体修理がなされ、平成18年から開始した天守台石垣の修理工事に伴って本丸側の一部が解体され、平成23年に修理されました。橋の架かかっていた石垣が修理されたことに伴って、解体前よりもやや全長が長くなっています。
(贈・・・公益社団法人松平公益会)
#土木のクロニクル
投稿日時 2020-03-19 23:22:00
投稿:吉川弘道