Tsukuba Expo85 国連平和館 -プレキャストPC半球シェル構造-

 1985年、茨城県つくば市にて開催された国際科学技術博覧会(Tsukuba Expo85)は多彩なパビリオンが話題を集めた。ここでは、国際連合など主要な国際組織による国連平和館を紹介したい。国連平和館は、プレキャストコンクリートによる、プレストレストコンクリート造の半球シェル構造として設計され、外壁は青と白に塗り分けられた。【画像提供:㈱間組(現 安藤ハザマ)】#土木の曲線美
・発注者:㈶国際科学技術博覧会協会
・建築設計:㈱計画連合
・構造設計:㈱構造設計集団<SDG>
・設計監理:計画連合、構造設計集団<SDG>
・施 工:間組・安藤建設・株木・山本建設JV
・PCシェル施工:黒沢建設㈱
・構造形式: 全体構造は、直径41mの球形から全体の18/40に相当する底部を切ったもの。PC部材は、緯度9°のプレキャスト部材×40モジュール(1モジュール4分割)に構成され、専用工場にて製作し、現地にて組立て/緊張された。

【参考HP】https://www.jstage.jst.go.jp/article/coj1975/23/6/23_12/_pdf
このpdf資料によると、冒頭に次のような記述がある。
「ここに紹介する国連平和館は、鉄骨造氾濫のパビリオン群の中にあって、数少ないコンクリート系構造物として計画された。(中略)大空間を構築するためのさまざまな架構方式(スペース・ストラクチャー)の中でも、球形シェルはきわめて安定性の高い架構方式であると言える」

Forum8『土木が好きになる27の物語』の記事になりました!
Episode14 “土木の曲線美(コンクリート編)”
-コンクリートは、曲線と曲面が得意なのです-
https://www.forum8.co.jp/topic/uc133/viewer/#page/11

#土木の曲線美  #コンクリートの曲線美

投稿日時 2017-10-31 13:07:00

投稿:吉川弘道