東京・お茶の水橋 都電遺構(CSTミュージアム)

令和2年1月、お茶の水橋の耐震工事で、橋上のアスファルト舗装の下から戦時中に廃止された路面電車(都電)の石畳・レール(普通レール・溝付きレール)・枕木が当時のままの状態で見つかりました。この都電は1904年から1944年まで運行されたものであり、廃止されたレールは軍需工場や他路線に転用されるのが一般的であるため、発見された都電遺構は極めて貴重なものといえます。
令和3年、この貴重な都電遺構の一部をお茶の水橋を管理する千代田区役所から譲渡いただき、令和4年、鉄建建設株式会社にご協力いただき、日本本学理工学部CSTミュージアムに敷設されました。
CSTミュージアムの屋外では石畳・レール・枕木をそのまま路面軌道として復元展示し、屋内では希少な溝付きレール等を展示しております。路面軌道や溝付きレールの保存例は国内でもめずらしく、当時の都電を感じることができる希少な展示史料です。

【関係資料】
・日本大学理工学部CSTミュージアム:https://www.museum.cst.nihon-u.ac.jp/
・AERAdot「お茶の水橋」工事で突如現れた85年以上前の都電軌道 歴史的な遺構は撤去されるのか:https://dot.asahi.com/aera/photoarticle/2020013000078.html?page=2
・東京新聞TOKYOweb お茶の水橋・都電遺構 保存へ 一部すでに譲渡 全国の大学・博物館で研究:https://www.tokyo-np.co.jp/article/17291

投稿日時 2023-03-23 10:49:15

投稿:齊藤準平(日本大学理工学部交通システム工学科)