初代の崩落事故が後世に大きな教訓を残した橋 テイ橋(英国 ダンディー)

★初代の崩落事故が後世に大きな教訓を残した橋 テイ橋(英国 ダンディー)
 テイ橋(Tay Bridge)は,イギリス,スコットランドのテイ湾に架かる全長3,264 メートルの鉄道橋である。現在の橋は2代目で1887年に開通し,現在も用いられている。また,2003年には2085万ポンドを投じた橋の強化・再生プロジェクトがイギリス建設業界土木賞を受賞している。
 本橋を有名にしているのは,「旧テイ橋(1878年完成)の落橋事故」である。建設の翌年,最大風速33m/sに達したといわれる状況のもとで,13径間の主構とともに機関車と客車5両が川中に没し,75名全員が死亡する大事故である。この事故は,後世に大きな教訓を残し,長大橋の歴史の転換点となった。12年後に建設された設計風圧を考慮し設計し直された同じスコットランドのフォース橋や現橋の設計に生かされている。

投稿日時 2022-12-26 11:43:00

投稿:齊藤準平(日本大学理工学部交通システム工学科)