国指定重要文化財「網ノ瀬橋梁(宮崎県延岡市~日之影町)」
旧高千穂鉄道(2008年12月に全線廃止)の槙峰駅(まきみねえき)近くに位置する綱ノ瀬橋梁は、1937年に完成した鉄筋コンクリート橋で、鉄筋コンクリートの大アーチ1連と無筋コンクリートアーチ42連から構成されています。
コンクリート橋として初めてケーブルエレクション工法(桁下が流水部、谷間などで「ベント」と呼ばれる橋体を支持するための仮の支柱が設置できない場合に用いられる工法で、部材の運搬をケーブルクレーンで行いながら架橋する)が採用された橋です。
変化に富んだ周辺の自然とは対照的に、中央に大スパン(径間47.8m)のアーチ、その両側に42連の小スパンのアーチが整然と並ぶ姿は実に壮観です。
時間の経過と共に味わいを増した橋梁は、周辺の自然と一体となって美しい景観を創出しており、その姿を一目見ようと、遠方から訪れる方も少なくないようです。
・所在地 宮崎県延岡市北方町椎畑~西臼杵郡日之影町大字七折
・形 式 鉄筋コンクリート造アーチ橋
・橋 長 417.8m
・完成年 1937年(昭和12年)
投稿日時 2022-02-03 12:36:00
投稿:岡部 章(土木写真部)