J-POWER 沼原発電所
(栃木県 那珂川水系-那珂川)

 電源開発 沼原発電所(ぬまっぱらはつでんしょ)は、那珂川上流に農林水産省が築造した深山貯水池(ロックフィルダム:高さ75.5m、有効貯水容量20,900千㎥)を下池とし、この左岸側台地に上池を設け、この間の落差約500mを利用する純揚水式発電所である。この揚程528mは、当時世界最大級の規模であった。
 沼原発電所工事においては、上池として火山堆積層に現地にある高含水比の材料を使用してダムを築造したこと、地下発電所および水圧鉄管路を熱水変質を含む脆弱岩盤と多量の酸欠湧水の中で施工したことは、当時注目されたものであった。
 形式:表面アスファルトしゃ水壁プール型フィルタイプダム(上池沼原ダム)
 高さ:38m、堤頂長:1,597m、堤体積:1,260千㎥
 運転開始:昭和48年6月(1973年6月)

【関連ホームページ】http://www.jpower.co.jp/damcard/numappara.html

・揚水式発電所:深夜や休日の供給余力を利用して水を上部池にくみ上げ、ピーク時に発電するもの。
・純揚水発電所:上部池に自流の流入がなく、発電に使用される水は、揚水によって上部池に貯えられた量に限られる。

#電力土木

投稿日時 2020-12-21 18:41:00

投稿:仲田貞夫(J-POWER)