One Point アドバイス 梁・柱部材の宿命的バトル: 曲げ破壊 vs.せん断破壊
**One Point アドバイス 梁・柱部材の宿命的バトル: 曲げ破壊 vs.せん断破壊
「構造部材が(設計荷重を超えた)過大荷重を受けた場合、曲げ破壊するか?、せん断破壊するか?」---構造工学の基本的な課題である。それ故、古来より多くの実験/解析/設計手法が研究されてきた。なかんずく、梁部材や柱部材による載荷実験はとくに中心的な研究対象であり、世界各国にて(もちろん、我が国の建築/土木の両分野において)、活発に行われてきた。
ここでは、鉄筋コンクリート梁部材による載荷実験の結果(終局時の破壊の様子)を例示したい(写真は、研究室における実際の実験結果をスケッチしたものである)。 この場合、構造形状とせん断スパン比などによって、両断面力(曲げモーメントとせん断力)の比率が決まり、一方、断面特性(断面耐力)は、断面寸法、主鉄筋量、せん断補強筋量、材料強度などによって算定される。
構造部材の破壊形式(せん断破壊か、曲げ破壊か)は、これらの兼ね合いによって決定されるが、曲げ破壊先行(せん断破壊回避)が、‘耐震設計上の掟’でもある。
【さらに、詳しくは....】
http://www.engineering-eye.com/rpt/w012_yoshikawa/pdf/yoshikawa_rc_opa02.pdf
【上記の載荷試験の詳細スペックは下記資料を参照ください】
https://www.srm-bcp.com/lecture02/images/20181126132203_1.pdf
#エンジニアは絵が命
投稿日時 2019-12-29 00:19:00
投稿:吉川弘道(東京都市大学 名誉教授)