木ごころ橋:街並みづくり(景観)100年運動

 山形県金山町は、特産の金山杉と大工をはじめとした職人の技術を生かしながら、金山住宅を中心に「街並みづくり(景観)100年運動」を30年前から展開してきている町である。当時、町の中心部と羽場地区を結ぶ通学路として使われていた金山大橋は、歩道が無く、特に冬期の通学路としての安全面に不安があった。このため、”木ごころ橋”は子供たちの安全な通学路の確保を目的に、歩道橋として町が2001年に着手し、2年がかりで建設したものである。
 橋は長さ約60㍍、幅約3㍍。全面屋根付きのアーチ型で、特産の金山杉を使うことにより周辺の自然や街並みと調和し、木のぬくもりが歩行者に感じられるようデザインされている。また、工事に際して、橋脚/橋桁は橋梁会社が、上部の木造部分は町の大工達によって施工され、土木と建築のコラボレーションとも言える.現在は,町民の散歩や朝市、夏の花火大会や祭り等イベントの会場としても活用されている。

【金町町 フォトコンテスト】
http://town.kaneyama.yamagata.jp/photo-contest/2010/p008.html
【かなやまの時間:街並み景観ゾーン 木ごころ橋】
http://kaneyama-museum.jp/view/34

投稿日時 2013-11-02 14:57:00

投稿:住吉洋二(武蔵工業大学 建築学科)