豊海橋(東京都中央区:日本橋川)
日本橋川の最下流、隅田川に合流する直前に架かる豊海橋(とよみばし)。一般に、各河川の河口部の橋は第一橋梁と呼ばれ、船を運航する際の目印となるよう特徴的なデザインが採用されることがありますが、関東大震災の震災復興橋梁として昭和2(1927)年に架設された現在の橋は、フィーレンディール橋という日本ではきわめて珍しいラーメン構造の形式の橋梁です。フィーレンディールとは、この橋梁形式を考案したベルギー人の名前に由来しています。近代の土木遺産としても貴重なこの豊海橋は中央区の区民有形文化財に指定されています。しかし、この橋は桁下高が低いため、船舶通航の支障となっています。このため、2018年現在、補修工事と合わせて、桁下高を40cmほどかさ上げする工事が行われています。
投稿日時 2018-08-14 17:29:00
投稿:木村達司(国土文化研究所)