☆彡絵解き 都市の地震防災:Section1-3 地震と震災:大規模地震には2つの名前がある
☆彡絵解き 都市の地震防災☆彡☆彡
Section1-3 地震と震災:大規模地震には2つの名前がある
良く知られているように、大規模地震には2つの名前が付くことがある。たとえば、1995年に発生した地震は‘兵庫県南部地震’と‘阪神・淡路大震災’のように呼称されるが、これには訳がある。
地震Earthquackは自然現象であり、通例、発生後間もなく気象庁によって命名されるのに対して、震災Disasterは地震によって引き起こされる社会現象であり、時を置いて決まることがある。
2つの名称を持つ4例の大規模地震を付表のように整理し、英語名も付記した(英語表記の場合、統一されないことも多く、参考として併記した)。
したがって、『平成7年に発生した兵庫県南部地震は、阪神・淡路大震災をもたらしたが、見事な震災復興を遂げた』という表現が可能となる。ここで大切なことは『地震は自然現象であり、(現在の技術では)防止することはできない』のに対して、『震災は社会現象であり、人類の叡智で防止すること/減少させることができる』。当然のことではあるが、地震防災の原点でもある。
近い将来、確実な地震予知が可能となり、かつ充分な防災技術を備え、大地震は起きても震災は発生しないことを期待したい。
【出典:都市の地震防災 フォーラムエイトパブリッシング】
#都市の地震防災
投稿日時 2021-05-11 22:16:00
投稿:吉川弘道