黒部トンネルは、黒部ダムと黒部川第四発電所を結ぶ全長10.3kmの長大トンネルである

 富山県黒部市の黒部トンネルは、黒部ダムと黒部川第四発電所(くろよん)を結ぶ全長10.3km、高低差145m、内径は幅4.5m、高さ4.5mの関西電力専用の道路トンネルである。黒部トンネルは、佐藤工業が下流側の作廊谷と熊谷組が上流側の関電トンネルから掘削して貫通させる両押方式で掘削された。
 黒部トンネルには、掘削した岩石の排出(ズリ出し)と自然換気のため、本坑側からカヤ沢、タル沢、棒小屋沢、赤沢の4カ所に横坑が掘削された。
 昭和34年4月19日に黒部トンネル内の自動車通行が可能になり、同年11月のインクライン開通で黒部ルートは全線開通した。

〇写真1は黒部トンネルの坑内
〇写真2はタル沢横坑で剱岳の万年雪が望める

【参考文献等】
ダムと鉄道―大事業の裏にいつも列車が走っていた(著者:武田元秀、(株)交通新聞新書)

【写真】平成30年8月投稿者が撮影 #ぶらりインフラ探訪記

投稿日時 2019-01-01 15:16:00

投稿:佐藤祐明