『有脚式離岸堤』 -白砂青松を波から護る新型離岸堤-(静岡県)

 離岸堤とは、大きな波が連続して打ち寄せることによって砂浜がやせていく現象(海岸侵食)を防ぐための海岸構造物です。静岡県の駿河湾は、日本でもっとも水深が深い湾で、その海底形状の影響で外洋の大きな波が陸地にまで到達します。そのため、古くから海岸侵食対策が行われていましたが、近年では波を防ぐ「防災」だけでなく、砂浜の有効な「利用」や海の生物や景観を保全する「環境」も望まれるようになり、新しいタイプの離岸堤である『有脚式離岸堤』が設置されるようになりました。
 『有脚式離岸堤』とは、海底に打ち込まれた鋼管杭で離岸堤の函体(四角い箱状のコンクリート構造物)を支える構造物で、消波性能、耐波性能に加え、魚礁効果も発揮することが期待されています。
☆構造概要
  ・施工延長: 150m 函体7基
  ・函 体  : W10m × L19.5m × H8.2m 重量約900t
  ・鋼 管 杭 : φ1300 × t14mm L=22.5~24.5m 6本/函体

【東洋建設ホームページ:白砂青松が続く駿河海岸で景観に配慮した離岸堤を据え付ける】
http://www.toyo-const.co.jp/reportage/repotage05

投稿日時 2017-06-21 09:41:00

投稿:東洋建設株式会社 北村 健