土木のクロニクル:耶馬渓橋(通称 オランダ橋)

☆★☆土木のクロニクル:耶馬渓橋(通称 オランダ橋)
大分県中津市にある耶馬渓橋(橋長116m)は大正年間に建設され、今も現役として供用されている。堂々と横たわる石造8連アーチのフォルムは壮観そのものであるが、一方では90年間供用された生活道路が、地元山国川の原風景と化しているようにも思える。
☆詳しくは...
大分県中津市:https://www.city-nakatsu.jp/doc/2013080200183/

☆耶馬渓橋の袂には本耶馬渓町(ほんやばけいまち)による説明版(写真2)があり、興味深い事実が記載されていた。要約すると..
・石積み方式による8連アーチの耶馬渓橋は、観光道路/生活道路として、大正12年(1923年)に竣工した
・工事費用は4万円で、村山21人の共有林を売却し、建設費用に充てられた。
・昭和19年の大洪水により橋面が流失したが、損傷した高欄はコンクリートにより復旧された。
・橋体にひび割れ等が発見され、平成10-11年に補強/補修された。

耶馬渓橋は、言わば民営による公共構造物とも解釈でき、社会インフラの建設/維持管理のお手本のような存在でもある。さらには、地域のランドマークであり、インフラツーリズム(土木観光学)の好事例となっている。

#土木の原風景 #土木のクロニクル

投稿日時 2015-07-18 21:42:00

投稿:吉川 弘道